■中頭病院における研修の取り組み(特に心臓血管外科に関して)
<Wet labo(ウエットラボ)>
<アニマルラボ>


 沖縄県は、その人口の割に初期研修の希望者が多い県です。
 2004年に新たな医師臨床研修制度が必修化されてから、大都市への研修希望者が増え、それが地域医療の崩壊の一因になっているという説があります。
 厚労省は地域間格差の是正のために、この臨床研修制度を見直しているようですが、幸いなことに沖縄県は研修医の数に恵まれた病院が多く、そのこと一つを取っても医療 崩壊とは縁遠い県といえます。

 いくつか理由はありますが、県内の臨床研修病院がそれぞれ教育に熱心であることが挙げられるでしょう。

 筆者の働く中頭(なかがみ)病院(沖縄県沖縄市)も大変教育に熱心な臨床研修病院です。
 内科、外科、その他全ての科(精神科を除く)の研修が可能で、さまざまな教育的工夫がなされています。
 もちろん当心臓血管外科も例外ではありません。そこで現在実際に筆者が取り組んでいる、研修医教育の一部を紹介したいと思います。

 心臓血管外科というのは繊細かつ大胆な技術が必要とされる科であります。
 したがって実際に手術が自分で出来るようになるまでには、年月がかかります。
 また「練習」が簡単に出来るわけではなく、手技をいかに習得していくか、というのが心臓血管外科医にとっての大きな課題になります。

 そこで、当科では「Wet labo(ウエットラボ)=Wet laboratoryの略」を定期的に開催し、手術のシミュレーション体験の場を研修医に与えています。

 さて、「Wet labo」とはどんなものでしょうか?

 Wet laboの実際を紹介します。こちらから>>>